今年は冬至を迎えてもまだまだ暖かい日々が続いており、ふとすると12月ということを忘れてしまいそうでしたが17日の日曜日からいきなり気温がぐっと下がりようやく年末という様子になってまいりました。

さて農園の愉快な隣人シリーズの二回目ということで、今回はパセリを全滅一歩手前まで追い込んでくれた食いしん坊をご紹介いたします。

ぴあの学校彩が丘農園の愉快な仲間たち(その2)

彼らがやってきたのは9月の終わり頃でした。青々としていたパセリの茎や葉に何やら2~3mmの黒いゴミのようなものがいくつかついているのが目に見えました。以前どこかで見たような既視感を覚えましたが特に思い出すこともなくほたっていました。
そうしているうちにその小さな黒いナニカ達は見る見るうちにパセリを平らげていき10日ほどで大きいものだと小指ほどの体長の芋虫に変身しました。彼らの見た目は黄緑色に真っ黒の線が何本も走っており、指でつついてちょっかいをかけると「触んじゃねーヨ」と小さな体を動かし一丁前に威嚇してくるほどのツッパリ具合。
そんな彼らの正体はキアゲハという蝶の幼虫でした。
思い返してみると、以前住んでいた家の庭木の山椒にキアゲハと同じ仲間のアゲハチョウが産卵して、似たような姿の青虫たち(何故か我が家では彼らを「五右衛門」と呼んでおりました。)により山椒が丸裸にされたのでした。

キアゲハは一年に何回か卵を産むらしく、秋に生まれたこの方々は蛹の状態で冬を越し春に羽化して去っていくようです。
半年ほどの長い付き合いになりそうだったので、パセリのお代として何匹か虫かごにご入場いただき、羽化する様子でも拝見させていただこうかと考えていた矢先、プランターにたむろしていたギャング達は一斉に亡命を始め、置き土産に追い剥ぎにあったようなパセリだけを残して雲隠れしてしまったのです。
僕も、家の壁や植木、鉢の裏などひっくり返して探してみましたが、ついに再び姿を見ることはできませんでした。
どこからともなく勝手に押し入ってきて荒らし回ったキアゲハたちでも、不思議なことに姿を見なくなると寂しく思えてしまいました。

さて、彼らの行く末が気になったので少し調べてみると、どうやらいなくなった原因は
①蛹になる場所を探すため
②新たな餌を探すため
③鳥などに持っていかれた
以上のようなものになるようです。

我が家のパセリを好き放題してくれたので多少は憎たらしく思っていた相手ですが、せっかくならしぶとく生き残って蛹から成虫へと成長してほしいものです。

焼け野原のようだったパセリは徐々に息を吹き返し今では完全に生い茂っています。

次に会うときにはくれぐれもお手柔らかにお願いしたいものです。

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